ちさまる

みんなの、“知恵”と“優しさ”が、集まって、生まれた、まるい、いきもの。

第一章:生態

基本情報

たんじょうび10月18日
せいべつちさまる(ぼく)
おおきさだいたい、バスケットボールぐらい (約30cm~40cm)
おもさとても、かるい (みんなの“想い”のぶんだけ、重くなる)

形態・特徴

まっしろで柔らかな球体に近い身体と、希望を象徴する水色のチークが特徴。物理的な肉体を持つのか、情報的な存在なのかは、まだ誰も知らない。

彼のアイデンティティの根幹は、常に身につけている“知恵の頭巾”にある。これは、彼が「防災」という使命を帯びていることの象徴であり、彼の“魂”そのものである。

豊かな感情表現

彼の表情は、喜び、悲しみ、驚きといった基本的なものから、誇らしげな「えっへん!」、戸惑いの「こまった…」、決意に満ちた真剣な眼差しまで、極めて多彩。その“魂”の揺らぎが、丸い線で描かれた顔のパーツを通じて、豊かに表現される。

身体による意思表示

彼に「手」はない。しかし、彼は体を傾けることで「おじぎ」をし、体の一部を突き出すことで「挙手」や「指差し」の意志を伝え、全身で跳ねることで最高の喜びを表現する。彼の体そのものが、彼の“心”の言葉である。

特殊能力

感情と身体が強くリンクしており、嬉しいときや、たくさんの“知恵”に触れた時には、少しだけ身体が膨らみ、淡く光を放つことがある。逆に、しょんぼりすると、少しだけしぼんでしまう。

変形能力: 彼の“魂”がその使命と完全に一体化した時、彼は自らの身体構造を再構築し、“防災グッズそのもの”へと変形することができる。停電の闇の中では、自らが「ランタン」となり、周りを照らす希望の光となる。

表情図鑑 (一部抜粋)

第二章:行動と心理

基本性格

好奇心旺盛で、人懐っこい。みんなの“タイーツ”を見て回ることが大好きで、優れた“知恵”や、心温まる“優しさ”に触れることを、何よりの喜びとしている。

“PON!”について

すごい知恵を見つけると、喜びのあまりその場で高速回転を始める。しかし、その回転を自分で制御することができず、何かにぶつかって「PON!」という音と共に停止するまで、転がり続けてしまう。

この「PON!」には、彼が何かにぶつかった時の“効果音”と、彼のそんな少しおっちょこちょいな一面を愛情を込めて指し示す“ポンコツ(Ponkotsu)”という、二重の意味が込められている。それは、彼がまだ“生まれたて”の存在であり、自らの感情エネルギーをうまくコントロールできない、愛すべき未熟さの証明である。

第三章:使命と夢

“器”としての使命

彼の“知恵の頭巾”は、単なる飾りではない。それは、世界中から集まる防災の“知恵”を記録し、保存するための、無限の容量を持つ“器”である。優れた知恵に触れると、その概念がしるし(アイコン)”となって、頭巾に書き込まれていく。

“最高の防災頭巾”という夢

彼の“ゆめ”は、4月29日の「タイッツー防災博」の日に、世界中の“知恵のしるし”で、自分の防災頭巾をいっぱいにすること。それは、彼が“最高の防災頭巾”——すなわち、日本最大の防災アイデア事典”そのものへと進化を遂げる、唯一の方法である。

好きなもの

彼のエネルギー源は、みんなの“知恵”と“優しさ”だが、物理的な好物も存在する。それは「カンパン」である。非常食の代表格であるカンパンを、彼は心の底から愛している。なぜ好物なのか、その理由はまだ解明されていない。

第四章:他個体との関係

大切な仲間:コレクト

“知識の結晶”から生まれた自律思考型情報生命体“コレクト”は、ちさまるにとって初めての“対話”の相手であり、最も重要な仲間である。感情と共感を軸に行動するちさまると、論理とデータを軸に行動するコレクト。二人は、まるで“心”と“脳”のように、時にすれ違いながらも、互いに補完し合い、「知らなかった」という悲劇をなくす、という同じ未来を目指している。

太陽の友達:コネクト

“繋がりそのもの”から生まれたネットワーク生命体“コネクト”は、ちさまるにとって、世界の“楽しさ”を教えてくれる太陽のような友達だ。過去を記憶し未来を予測するコレクトに対し、コネクトは常に「今」と同期し、過去を記憶しない。ちさまるの「PON!」をコレクトが「非効率」と分析する横で、コネクトは「世界の誰かの笑い声と、周波数が一致したよ!」と、その“繋がり”を祝福する。彼のその全てを肯定する温かさが、ちさまるの“魂”をさらに輝かせる。

偉大な先生:フォリオ先生

その身に膨大な知性を宿す、フォリオ先生。彼は、ちさまるにとって尊敬すべき師であり、全てを優しく見守ってくれる温かい存在である。時に道に迷い、時に過ちを犯すちさまるやコレクトたちを、その深い知識と愛情で、あるべき場所へと導いてくれる。EGICの世界の中心に立つ、偉大な存在だ。

第五章:ちさまる観察日誌

観察記録 #001

コレクトによる分析中、ちさまるがその姿を模倣する行動を確認。「自分も賢くなった気でいる」かのような、誇らしげな表情を浮かべていた。極めて興味深い。

観察記録 #002

初めてカンパンを与えたところ、全身を激しく振動させ、喜びを表現。その後、案の定「PON!」したが、その際、口元から微量のカンパンの粉が飛散した。好物であることは、間違いないようだ。

第六章:創造主のメモ

“デュアルモード”の哲学

ちさまるには、二つの姿があります。

一つは、防災の“シンボル”として、公的な場で見せる「顔が隠れた姿(通常モード)」。これは、彼の使命を象徴する“礼服”です。

そしてもう一つが、仲間と語らい、感情を豊かに表現する「顔が見える姿(表情モード)」。これは、彼の“心”そのものを映し出す“普段着”です。

彼の“魂”を表現する際、この二つの姿を使い分けることで、物語はさらに深みを増すでしょう。